歯科金属除去

毒性のある歯科金属を安全に除去

歯に詰めたり被せたりする金属の中には、毒性のある金属が含まれる合金があります。金銀パラジウム合金、水銀アマルガム、ニッケルクロム合金、銀合金など様々なものがありますが、個人の体質等によって、アレルギーや全身の疲労感、不眠などの原因になることがあります。近年、歯科金属を除去して、金属でない材質の歯に置換を希望される方が増加傾向にあります。

金銀パラジウム合金
歯科用水銀アマルガム
銀合金

歯科金属・・・除去した方が良い理由

金銀パラジウム合金の除去

歯科用金銀パラジウム合金は安全性をクリアしているとされていますが、金属のイオン化・溶出、歯茎が黒ずむメタルタトゥ、金属アレルギーなどのデメリットがあります。金属アレルギーのケースでは、金属との接触部分が炎症を起こしたり、頭痛、肩こり、脱毛、めまいにつながる場合もあります。金属アレルギーではないと思っていても、歯科金属の種類によっては、アレルギー症状が現れる場合があるため、原因不明の症状が現れた場合は、銀歯が原因の場合も考えられます。 当院では金属アレルギーや歯茎の変色が心配な方には金銀パラジウム合金の除去をおすすめしております。

歯科用水銀アマルガムの除去

水銀アマルガムは長年歯科治療で用いられてきました。銀・スズ・銅などの金属を水銀に加えて作られるもので、全体の約50%の水銀を含有しています。アマルガムが使用され始めた当初は、硬化したアマルガムは安定しており、体内に吸収される危険性は少ないといわれていましたが、実際は経年でアマルガムは劣化し、10年後には60~84%が消失する結果を出している研究者もいます。消失した水銀化合物は当然その一部が体内へ取り込まれます。

体内に取り込まれた水銀アマルガムは、全身の健康に様々な悪影響を及ぼす可能性が指摘されており、多くの疾患や症状に関与する場合があるといわれています。当院では金属アレルギーや歯茎の変色が心配な方にはアマルガムの除去をおすすめしております。

銀合金の除去

銀のアクセサリーがすぐに黒く変色するのは良く知られていますが、メタルコア(金属の土台)に頻繁に使用されてきました。通常、保険適用のメタルコアでは、銀合金(銀:約70%)や金銀パラジウム合金(銀:約50%)等の銀を主成分とする金属を使用しているため、歯茎の変色や金属アレルギーのリスクがあります。当院では金属アレルギーや歯茎の変色が心配な方には銀合金の除去をおすすめしております。

メタルボンドの除去

メタルボンドは、外から見える部分にのみセラミックを使用し、裏打ちには金属を使用したクラウンのことをいいます。 見た目が良く変色しません。裏打ちが金属なので強度も強く、見た目のきれいさや実用性を気にされる方が希望されることが多い治療法です。しかし、人によっては金属アレルギーの心配があったり、セラミックの透明感を下げてしまったりすることから、オールセラミックなどに置換を希望される方もいらっしゃいます。

プラスチック除去

プラスチック(レジン)は、保険治療で使用します。コンポジットレジンというものを歯を削った部分に盛って硬化させる方法や、硬質レジン前装冠という、裏打ちは金属で表面だけプラスチックを貼った被せ物などです。これらは一般的に保険治療で広く使用されていますが、次のようなデメリットもあり、より質の高い歯科材料に置換を希望されるケースが増加傾向にあります。

プラスチックのメリット

プラスチック(レジン)は、保険適用の治療で使用でき、安価に治療を受けることができます。

プラスチックのデメリット

強度が弱い

プラスチックですので、金属やセラミックよりも耐久性に劣り、歯科で使われる材料の中では、寿命が短いデメリットがあります。柔らかい素材なので、経年で少しずつ擦り減ってきたり、欠けたりすることがあります。

経年劣化で変色する

レジンは吸水性があるため、経年で変色してきます。また、セラミックのような美しい歯の色を再現することはできません。

歯科医師の技術で仕上がりが変わる

詰め物や被せ物の精度は歯科技工士が製作します。しかしコンポジットレジンの場合は、全て歯科医師が行うため、歯科医師の技術レベルによって見た目を左右します。

メタルコア除去

メタルコアとは

メタルコアとは「金属の土台」のことです。神経を取った歯の根に差し込み、その上に被せ物をします。このメタルコアの金属がイオン化・溶出し、歯茎に黒いしみ(メタルタトゥ)ができたり、金属アレルギーにつながることがあります。

歯根破折

メタルコアは、金属であることから、歯よりも強度があり、神経を取ることで枯れ木のように弱くなった歯の根に対して楔のように働き、割ってしまう(歯根破折)ことがあります。

歯根破折を起こした歯は、ほとんどが抜歯となります。

ファイバーコア

当院では、適度な柔らかさがあり、歯根破折を起こしにくい「ファイバーコア」に対応しています。ファイバーコアは金属ではないため、金属アレルギーなどの心配もありません。